新ます(樽八)

住所 左京区田中門前町67
電話番号 075-721-8080
中細ストレート
スープ 鶏ガラの白湯スープで醤油ダレを割ったもの。典型的なますたに風のスープだが、豚骨も用いられているそうだ。やや旨味が強めで、ラーメンだけではキツイかもしれないが、ご飯と一緒に食べると相性抜群。苦手な人には厳しいであろう、独特のガラの臭みがあるが、好きな人にとってはこれがたまらなく食欲をそそるはず。また、京都ラーメンの中でも背脂が多めで、それがスープのパンチ力と相乗効果を起こしている。
チャーシュー 肩ロース(腕肉?)をスライスしたもの
九条ネギ、メンマ
コメント  元々は「樽八」という名前の居酒屋(実際に夜はその屋号で居酒屋さんを営業している)だったのだが、昼は何故か「新ます」という屋号のラーメン屋さんになってしまうという不思議なお店。以前は居酒屋専門だったそうだが、ラーメンの評判が良かったので、昼はラーメン屋さんとして店を開けることにしたそうだ。しかし、この店で出てくるラーメン、居酒屋の主人が片手間で作ったラーメンにしては次元がちょいと違う、、、というかプロとしてやっていけると言っても過言ではないほどの本格的な京都ラーメンなのだ。
 店自体は、昔の民家的な趣。この店の構造でまず驚くのが、ラーメンの調理場が入口を入ったすぐ隣にあるというところだ。カウンターの内側にも調理場があるのだが、そちらは使われていない。何故かと思いきや、実はそちらは夜に居酒屋をやるときに、酒の肴などを料理するために用いるようだ。また、テーブル上には、ニラの唐辛子和えや紅生姜、一味唐辛子等、自分好みに味を仕立て上げられるよな調味料が置かれている。辛子ニンニク(だったかな?)なる調味料もあり、こちらは(おそらく冷蔵の必要があるため)頼めば持って来てくれる。
 さて、肝心のラーメンだが、一言で言うなら典型的な「ますたに」風。実際、看板に「銀閣寺の味」というキャッチフレーズが書かれているが、この味でしかも屋号が「新ます」なのだから、どう考えてもあの「ますたに」を意識して作られたラーメンであることは間違いないだろう。ただ、暖簾分けかどうかは不明だ(おそらく店主の独学であろう)。昼はラーメン店「新ます」、夜は居酒屋「樽八」という二重人格なお店だが、夜でもラーメンだけの注文も快く受けてくれる。銀閣寺のますたには夜遅くは営業していないので、飲んだ後にますたにのラーメンが食べたくなったら、ここに来れば良いだろう。
 ところで、普通の中華そば以外に、「まぼろしの中華そば」、というメニューもある(普通のラーメンよりも400円くらい高い)。こちらの方は普通のラーメンに、さらにテールを加えたものだそうだ。スープは普通の中華そばよりもややしょっぱい印象を受ける。味自体は、(普通の中華そばと)そんなに変わらないような気がする。個人的には、400円余計にお金を払うくらいなら、普通の中華そばで十分美味しいと思うのだが。。。それから、この店のご主人、一見ガンコオヤジっぽいが、実はかなり面白い人。典型的な関西のオッチャンといった感じで、奥さんとしょっちゅう店内で言い合いをしているのだが、いつも奥さんに言い負かされているのがとても微笑ましく、それが美味しいラーメンをますます美味しくしてくれる。(2001.3)
好み度 (^_^)//