住所 |
此花区春日出中2−14−23
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電話番号 |
06-6460-8566 |
食べたもの |
醤油そば煮玉子入り |
麺 |
中くらいの太さのストレート麺。加水率はかなり低めと思われる。しかし、ここの麺の特徴は何といっても普通の小麦ではなくて、黒小麦を使っているところ。そのため、見た目は茶灰色で、日本蕎麦と見まがうほど。麺をよく見てみると、小麦の皮と思しき欠片が入っているのが分かる。それにしても、麺の風味が本当に只者ではない。噛めば噛むほど小麦の風味が感じられ、まるで焼きたてのパンを食べてるかのような(ちょっと大げさかな?)錯覚に陥ってしまう。いずれにせよ、ここまで麺で感動させられたことはなかなか記憶に無い。 |
スープ |
サラリとした醤油味。やや濁ってはいるが、敢えていうなら清湯系あっさりスープに近い。スープのベースは鶏ガラ豚ガラと魚介類(イリコなど)だそうだ。ただ、魚介類を使っているとはいえ、その風味が際立っているということはなく、ほのかに「あれ、魚も入ってるかも?」と感じられる程度(私の舌には)。あと、初めの温度が高いときと、終わりの温度が低いときとで二度違う味が楽しめる。特に、温度がやや低くなってからスープを口に含むと、よりスープの柔らかさとふくよかさを堪能することができる。ちなみに、スープは店内で取るのではなく、別のところで取ったものを温め直す方式のようだ。 |
チャーシュー |
肩ロースをやや細かめに切ったもの。やや固めで弾力が強く、噛むと味がじゅわっと出てくると共に、歯を押し返してくる。この味付けがまたかなり独特。肉の旨味や醤油だけではない何かが入っていると思われる(実はニンニクが刷り込まれてるらしいのだが)。また、焼いた香り(燻製香?)とまわりにくっ付いてる荒引き胡椒も良い引き立て役になっている。これらの風味が見事に合わさって、かなりのスグレモノに仕上がっている。とろけるチャーシューで感動的に美味しいものはときどき口にするが、とろけない弾力のあるチャーシューでこれだけ素晴らしいと感じたのは初めてかもしれない。 |
具 |
白ネギ、小松菜、煮玉子(オプション) |
コメント |
ネットで話題になっている大阪のニューフェイス。最近ラーメン本にも載るようになった。場所は大通りから住宅街にちょっと入ったところで、ホントに地元の人でも知らない人が大勢いるんじゃないかという、およそラーメン屋がありそうもないようなところ。しかも、暖簾や看板にはラーメンとか中華そばの文字はなく「醤油そば一信」とあるだけなので、知らない人が通りかかったら、日本そばなのか中華そばなのか、はたまた焼きそばなのか、きっと疑問を抱くことだろう。
さて、ラーメン、いや醤油そばの方だが、味はネットの噂通り、文句なしの逸品。個人的にはラーメンの好みはスープ偏重主義なのだが、この店に至っては麺とチャーシューの美味しさがかなり際立っている。勿論、スープもうまい。あっさりした中にふくよかさがあって、やさしい旨味がふわ〜と広がる。しかし、それにも増してすごいのが麺とチャーシューだ。ためしに麺だけを口にくわえ、水で口をゆすいでスープをふるい落とし、それから何度も噛み締めてみてはどうだろうか。ちょっと邪道っぽい食べ方だが、この麺がいかにすごいかを感じ取ることができるだろう。また、チャーシューの方も、おそらく巷のラーメン屋さんがやる普通の煮豚方式ではないだろう。しかし、単に焼いただけではあの独特の風味は出ないと思う。一体、どんなテクを使ってあのチャーシューを作っているのだろうか?
とまぁ、賛美の言葉を並べてみたが、不思議なことに客が少ない。夜の8時くらいなのに、入ったときは私一人だった。単に「醤油そば」としか書いてない看板が、地元の人を遠ざけているような気もする。ラーメンとか中華そばとか書けば、まだ知らない人も安心して入れるだろうに。。。とはいっても、ここの醤油そばはラーメンというには何か違うような気もする。いずれにせよ、これだけ美味しい料理を出しているのだから、行列が出来ないくらいにそれなりに繁盛して欲しいと思った。
メニューは「醤油そば」と「チャーシューメン」のみ。それに煮玉子のトッピングがあるだけ。また、そばと一緒に漬物が出てくる。これはちょっと邪魔だなぁと思って最後まで食べなかったが、いざ食べてみると塩味はかなり控えめになっていて、そばの味を壊さないように心遣いがなされている。
(2003.2) |
好み度 |
(TvT)\ |