新宿めんや 風花

住所 京都市下京区高辻東洞院東入三軒町551
電話番号 075-344-6623
食べたもの 塩ラーメン
中太の縮れ麺。もちっとしていて、加水率は比較的高めだと思われる。色は白っぽく、かん水は控えめのようだ。
スープ 清湯系塩味。見た感じでは全くの無色透明ではなく、軽く茶色味がかっている。きっと、ダシの色によるものだろう。表面には結構油も浮いてるが、これがサラリとしたスープと良い相性。タレは石垣島の天然塩から作った自慢の塩ダレで、味の調節用にカウンターにも置いてある。ダシは豚骨、鶏ガラ、魚介系だと思われるが、それらが絶妙なバランスで混ぜ合わせられていて、口の中でふわぁ〜んと広がるように主張してくる。ダシの味がしっかりしているため、塩ダレが突出することもなく、とても柔らかい口当たりで食べやすい。しかも、後口はかなりすっきりしている。
チャーシュー 巻きバラ。やや厚手だが、とても柔らかく崩れやすい。軽く味付けをしているものの、スープの味を壊すことはない。
白ネギ、メンマ、海苔、麩。さやえんどうが入ることもある。
コメント  烏丸高辻を東に行くと佛光寺の近くにあるのがこのお店。緑色の看板に「新宿めんや 風花」とだけ書かれていて、「ラーメン」や「中華そば」の文字はどこにも見当たらない。しかも、店舗もちょっと西洋的なお洒落さがあるため、知らない人はここがラーメン屋さんとは思わないだろう。
 この店のラーメンは基本的に塩ラーメンのみ。チャーシューメンやホタテラーメン、ちからラーメン(お餅入り)などの派生系はあるものの、醤油ラーメンや味噌ラーメンは一切置いてない。しかし、この塩ラーメンが本当に驚くほど美味い。やはり何といっても絶品なのが、ダシのばっちし利いた澄んだ塩味のスープ。お店の張り紙によると、何でも塩ダレには石垣島の天然塩を用いているそうだ。このスープ、ホームページによると、夏と冬で微妙に作り方を変えてるらしい。そのせいかどうかは分からないが、確かに日によって味が違うと感じたことは何度かある。あるときは、かなりダシと油の効いたコッテリしたスープだと思えば、あるときはサラリとすんだアッサリしたスープだったりもする。ただ、ここらへんは、ご主人の意図するところなのかは定かではない。
 ここのご主人、かなりのこだわり屋さんのようで、以前ひょんなことで、ウチのラーメンは如何にこだわっているか、を聞かされたことがある。ちょっと押し付けがましいところもありはしたが(奥さん苦笑してました)、いかんせん、これだけ美味いラーメンを作っているのだから、説得力もあるというもんだ。ちなみに、ここのご主人、ラーメンを出すとき、十中八九は「濃い方が良かったら塩ダレを入れてみてください」と言ってくれる。しかし、塩ダレを入れなくても、十分味が染み渡っていて美味いと思う。食べてるうちに口が慣れてきたら、ちょっと入れてみても良いかも。
 また、この店でラーメン以外で忘れてならないのが「まぶしめし」。チャーシューの細切れ、ネギ、刻み海苔をご飯にのせ、軽くわさびでアクセントをつけたものだが、これがまたすばらしい。量も適度で、まさに名脇役といったところ。昼はセットで安く食べられるので、是非とも食べて頂きたい。
 店内は小奇麗で洋風の明るい感じ。このコーディネイトは奥さんの手によるものではなかろうか。一方、カウンターの上には焼酎の瓶がたくさん置かれていて、ご主人の酒通ぶりも伺わせる。店が出来てしばらくは、いつ行っても空いていて、本当にやっていけるのか心配だったが、さすがにこれだけの味を出してるだけあって、最近は人気の方も大分上がってきたようだ。最近になって、龍旗信、京都百年屋、ぴっかり食堂など、塩ラーメンの美味い店が関西でも多く出てきたが、個人的には未だにここの塩ラーメンが関西ナンバーワンだと思っている。(2002.10)
好み度 (TvT)\